EPSON(PX-M380F)検証・報告

検証・報告者:ORCAサポートセンタ(OSC)
EPSONプリンタについて、印刷動作および速度の検証結果を報告する。
本調査結果は、日レセ標準のレセプト・処方せん・領収書を発行し、テストしたものであり、すべての帳票の印刷を保証するものではない。

検証日:2020年03月

0. 機種および仕様

1. 検証環境

2. 検証方法

  • カルテ3号用紙を印刷し、正常に印刷されることを確認しました。
  • レセプトプレビューを行い、OCRフォントが正常に印刷されることを確認しました。
  • 処方せんと領収書を、各一部ずつ連続して印刷を行いました。(スリープOFF)
  • 1000人分の診療行為入りダミー患者を用意し、1000枚のレセ一括印刷を行いました。

3. 検証結果

機種名

検証方法
具体的操作 結果
処方せんと領収書を、各一部ずつ連続して印刷
印刷ボタンを押し、プリンタの動作音開始まで 2.01秒
処方せんの印刷終了まで 5.46秒
領収書の印刷終了まで 10.20秒
レセプト発行
最初の1分間の印刷枚数 17枚
1,000枚印刷終了までの経過時間
56分21秒
1分あたりの平均出力枚数 17.9枚

4. 結論

PX-M380Fは、A4対応のインクジェットモノクロ複合機である。

1000枚の出力をおこなった場合、平均出力枚数が17.9枚という結果であり、カタログスペックよりも印刷枚数が落ち込みはしたが、1000枚の印刷で56分という印刷速度となった。

1000枚という大量のレセプト印刷が56分という速度であることから、業務に支障が出ることはないものと考えられる。

PX-M380Fには操作のしやすい大きいタッチパネルが付いており、トレイごとの用紙サイズの設定やネットワークの設定もおこないやすく、プリンタジョブの停止方法なども分かりやすかった。

給紙が必要となった場合にはわかりやすく警告音が鳴り、給紙後の復帰も早いことを確認できた。
印刷中の動作音はレーザープリンタと比べると大きくなるが、気になるほどの音量ではない。

標準カセットのみの場合250枚までの給紙となるため、大量のレセプト印刷をおこなう場合においては550枚の給紙が可能な給紙用カセットの増設を推奨。

プリンタ本体は複合機であるにもかかわらずコンパクトであるため置き場所に困らず、設置の際の持ち運びも非常に楽である。
 
印刷までのセットアップにはdebパッケージが用意されており、インストールも容易であり、セットアップ後は安定した動作や印刷が可能であるため、レセプト枚数が多い場合でも対応でき、多くの診療所や病院にてメイン機としておすすめできる。
 
なお、ファーストプリントも早いため、窓口で領収書、処方せんを出力する場合においてもストレスなく使用可能。

重要:
PX-M380Fはフェイスアップ方式の印刷を採用しているため、印刷面が上で排出される動作となり、印刷結果が常に確認できるメリットはあるが連続する用紙の印刷結果は順序が逆となる。

印刷面を下で排出したい場合にはメーカー個別対応が可能であるが、印刷速度が著しく下がるため非推奨。

参考情報:
PX-M380Fには同系機種として、PX-M381FL / PX-S380 / PX-S381L が公開されており、PX-M380Fと同じベースメカ、ドライバであることから速度や動作に変化はないとメーカーより報告を受けている。

PX-M381FL:https://www.epson.jp/products/bizprinter/pxm381fl/
PX-S380:https://www.epson.jp/products/bizprinter/pxs380/
PX-S381L:https://www.epson.jp/products/bizprinter/pxs381l/

ただし、PX-M380Fと同様の検証はおこなっていないため、動作に違いが発生した場合にはメーカーへ問い合わせること

このページのトップへ