EPSON(PX-M6712FT)検証・報告

検証・報告者:ORCAサポートセンタ(OSC)
EPSONプリンタについて、印刷動作および速度の検証結果を報告する。
本調査結果は、日レセ標準のレセプト・処方せん・領収書を発行し、テストしたものであり、すべての帳票の印刷を保証するものではない。

検証日:2020年09月

0. 機種および仕様

1. 検証環境

2. 検証方法

  • カルテ3号用紙を印刷し、正常に印刷されることを確認しました。
  • レセプトプレビューを行い、OCRフォントが正常に印刷されることを確認しました。
  • 処方せんと領収書を、各一部ずつ連続して印刷を行いました。(スリープOFF)
  • 1000人分の診療行為入りダミー患者を用意し、1000枚のレセ一括印刷を行いました。
  • 写真付き薬剤情報提供書(薬剤6種類)の印刷を行いました。

3. 検証結果

機種名

検証方法
具体的操作 結果
処方せんと領収書を、各一部ずつ連続して印刷
印刷ボタンを押し、プリンタの動作音開始まで 1.45秒
処方せんの印刷終了まで 5.48秒
領収書の印刷終了まで 10.70秒
レセプト発行
最初の1分間の印刷枚数 18枚
1,000枚印刷終了までの時間経過
55分5秒
1分あたりの平均出力枚数 18.2枚
写真付き薬剤情報提供書発行
6種類の薬剤情報提供書の印刷終了まで 7.14秒

4. 結論

PX-M6712FTは、A4対応のインクジェットカラー複合機である。

1000枚の出力をおこなった場合、平均出力枚数が18.2枚という結果であり、カタログスペックよりも印刷枚数が落ち込みはしたが、1000枚の印刷で55分という印刷速度となった。

1000枚という大量のレセプト印刷が55分という速度であることから、業務に支障が出ることはないものと考えられる。

PX-M6712FTには操作のしやすい大きなタッチパネルが付いており、トレイごとの用紙サイズの設定やネットワークの設定もおこないやすく、プリンタジョブの停止方法なども分かりやすかった。

給紙が必要となった場合にはわかりやすく警告音が鳴り、給紙後の復帰も早いことを確認できた。
印刷中の動作音はレーザープリンタと比べると大きくなるが、気になるほどの音量ではない。

* 初期設定では1ジョブの印刷が完了するごとに、完了したことを知らせるアラームが鳴るが、不要であれば無効にすることが可能

各色のカラーインクについては独立したパックになっており、補充作業を容易におこなうことができ、給紙の量については250枚の標準カセットが2つあり、500枚の給紙がおこなえることからレセプト等の大量印刷をおこなう場合にはメイン機としておすすめできる。

プリンタ本体は、幅:515mm、奥行:500mm(トレー収納時)であることから少し大きめのプリンタとなるため、置き場所のスペースを確保しておく必要がある。

印刷までのセットアップにはdebパッケージが用意されており、インストールも容易であり、セットアップ後は安定した動作や印刷が可能であるため、多くの診療所や病院にてメイン機としておすすめできる。
 
なお、ファーストプリントも早いため、窓口で領収書、処方せんを出力する場合においてもストレスなく使用可能。

重要:
PX-M6712FTはフェイスアップ方式の印刷を採用しているため、印刷面が上で排出される動作となり、印刷結果が常に確認できるメリットはあるが連続する用紙の印刷結果は順序が逆となる。
印刷面を下で排出したい場合にはメーカー個別対応が可能であるが、印刷速度が著しく下がるため非推奨。

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